主張と見解

【主張】COP19 世界の温暖化対策に逆行する安倍政権

フィリピンの巨大台風をはじめ温暖化の影響とみられる異常気象が相次ぎ、大きな被害をもたらしています。「気温上昇を産業革命前から2度以下に抑えなければ、地球環境と人類の生存が脅かされる」――国連気候変動政府間パネル(IPCC)が最新報告で警告した通り事態がすすんでいます。
11月の国連気候変動枠組み条約第19回締約国会議(COP19)で、日本の安倍政権は2020年までに温室効果ガス排出量が1990年比3・1%の増加となる目標を発表しました。これにイギリス、EU、小島嶼国連合が方針撤回を求めるなど多くの国々が失望、怒りを表明、排出量世界第5位の国でありながら排出増の目標を掲げて交渉全体を後退させたとして、NGOから「化石賞」特別賞に選ばれるひどさです。政府は「温暖化抑制よりも経済成長を」と財界の圧力を受け、「原発再稼働で削減目標を上積みできる」と開き直っています。
会議では、気候変動によって途上国が受けた「損失と損害」問題を支援する組織を設けることや、20年以降の新しい枠組み合意に向けて各国が削減目標を含めた対策を15年末までに提出することなどを全会一致で採択。しかし、削減に「貢献」するという表現にとどまり、目標や義務をすべての国が負うことにはなっていないなどの課題が残りました。
政府は増加目標を撤回し、国際公約の「90年比25%削減」に戻すべきです。大口排出源に対する削減義務化など実効ある対策を行ない、温暖化対策の柱に省エネルギーと原発ゼロの決断による再生可能エネルギーの急速な普及を位置づけるよう強く求めていきましょう。