主張と見解

【パブリックコメント】不当な表示を防止するための「景品表示法における課徴金制度導入について」の意見


新日本婦人の会中央本部

不当な表示を防止するための「景品表示法における課徴金制度導入について」の意見

1.形だけの意見公募とせず、募集期間を延長し、消費者の意見を反映させた制度にすることを求めます
国民生活センターに寄せられる不当な表示・広告による被害相談は毎年4万件を超え、相談全体に対する比率も年々高まっています。不当表示による消費者被害は後を絶たず、景品表示法における課徴金制度導入は待ったなしです。事業者本位の制度とせず、広く国民に意見を聞き、その声を制度に生かすべきです。ところが意見公募の告知が消費者庁のホームページのみ、しかも意見募集期間が10日間では、「国民の意見を聞いた」という形だけの手続きであり、国民の意見を制度設計に反映させる姿勢が見られません。意見公募の期間を延長し、国民の意見を十分に反映させた制度にして下さい。

2.違反への抑止力を高め、消費者の被害拡大を防ぐために実効性ある課徴金制度としてください
(1)「不当表示」による商品・役務の販売に例外を設けず課徴金の対象とすること
消費者に「優良誤認」を与えた「不当表示」の責任は、その事業者にあります。「不当表示」による商品・役務の販売すべてを課徴金の対象としてください。

(2)課徴金額は不当表示をした対象商品または役務の売上額以上とすること
「不当表示」で利益を上げたことに対する懲罰として、また違反の抑止力として実効性を持たせるために、課徴金額の算定は対象商品または役務の売上額と同額以上とすることを求めます。売上額の3%ではあまりにも低すぎます。

(3)課徴金算定の対象期間は3年を上限とせず、対象商品または役務の取引をおこなった全期間とすること
昨秋、発覚した有名ホテルレストランや老舗デパートによる不当表示問題は、十数年に及ぶ例もありました。長期にわたり消費者を欺き続け、利益を得ることはむしろ悪質であり、課徴金の算定対象期間を上限3年とし、違反事業者を免責することは許されません。課徴金算定の対象期間は、消費者に「優良誤認」を与えた対象商品または役務の取引期間とすべきです。

(4)違反をした事業者への免責をあらかじめ規定する条項は削除すること
違反行為をおこなった事業者が、自ら「注意義務を尽くしていた」との証明をした場合、課徴金賦課の対象から除外するとの規定は法執行に混乱をもたらす懸念があり、削除してください。行政は事業者に違反表示となる事例や法制度の周知、監視・指導を充実させてください。

(5)課徴金の額が150万未満の場合は賦課しないとの案は見直すこと
課徴金の額が150万未満となる場合には賦課しないとの案は、上記(2)の算定率案(3%)に当てはめた場合、売上額が5000万円未満の場合は賦課しないこととなり、違反業者の「やり得」を許し、制度導入による違反防止の効果を低くするため認められません。

(6)消費者の被害回復制度を確立し、課徴金から被害回復のための返金費用等は差し引かないこと
不当な表示によって消費者が被った被害は、残らず回復されるべきです。課徴金制度とは切り離し、違反事業者に消費者の被害を回復させる制度を確立してください。課徴金から返金額等を差し引くことは認められません。

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