主張と見解

【談話】暮らしと経済主権を売り渡すTPPからただちに撤退を―「大筋合意」の発表を受けて

新日本婦人の会副会長 高橋 和枝

アメリカで開かれていたTPP(環太平洋連携協定)12カ国閣僚会合は期日の延長を重ね、10月5日夜、「大筋合意」を発表しました。徹底した秘密交渉のもと、日本国民の暮らしと経済主権を売り渡し、経済でも戦争法のようにアメリカに従属させる協定は、ぜったい認めることはできません。

今回の交渉は、日本政府が早期妥結を最優先に、「国益」を投げ捨ててアメリカへの譲歩につぐ譲歩で、交渉の旗振り役となったのです。

「TPP断固反対」を掲げた自民党の公約にも、コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、砂糖の重要5品目を交渉から「除外」するとの国会決議(2013年4月)」にも明白に反する内容です。

ミニマムアクセス(最低輸入機会)米77万㌧とは別に、今回さらにアメリカ・オーストラリアから無関税で輸入する7万8000㌧(13年目以降、当初5万6000㌧)の特別枠を新設、牛肉は38.9%の関税を16年かけて9%へ、脱脂粉乳とバターに低関税のTPP枠など、軒並み、関税引き下げや撤廃、輸入特別枠などを設けました。

食料自給率39%の日本農業をさらにつぶし、食の安全を犠牲にする一方で、自動車や製薬などの多国籍企業の利益を優先しました。企業が相手国に賠償要求できるISD条項、一定額以上の公共事業への国際入札など、アメリカのルールを押しつけるものです。

TPP交渉は「大筋合意」であり、決着したわけではありません。今後、協定の文書化や調印、各国の批准、国会承認があります。世界の市民運動とも連帯し、日本政府にTPPからただちに撤退し、調印しないよう強く求め、安倍政権退陣へ大きな運動を広げましょう。

 

暮らしと経済主権を売り渡すTPPからただちに撤退を―「大筋合意」の発表を受けて