主張と見解

【談話】柔道女子選手15 人の勇気ある行動を真に生かすために

15 人の柔道女子強化選手が、全日本柔道連盟(全柔連)と日本オリンピック委員会に、監督による暴力行為やハラスメント(脅し)の実態を告発し、競技環境の抜本的改善を求めました。「憧れのナショナルチームへの失望と怒り」から発した今回の勇気ある行動は、世界に通用しない日本の柔道界と女性の地位の遅れた実態を改めて突きつけました。

スポーツは本来、暴力とは無縁の創造的な活動であり、指導も主体である選手の自主性や自覚を促し、その能力を最大限引き出すことにあるはずです。ところが、「心身ともに深く傷つき」「人としての誇りを汚され」「おびえながら(の)試合や練習」など、「勝つための厳しい指導=暴力・体罰」が横行していたことが告発されました。柔道はもとよりスポーツ界は、暴力・体罰を根絶し、原点に立ち返った大改革をおこなうべきです。

また、訴えが無視されつづけた背景には、全柔連理事(26 人)にこれまで一人の女性もいなかったという驚くべき問題があります。スポーツの各分野で女性が活躍している今日、政策・方針決定過程に多数の女性が参加するのはあたりまえです。

日本はジェンダー格差指数世界101 位と年々低下し、政府の責任も厳しく問われています。政府は男女共同参画基本計画で、各分野で政策・方針決定過程への女性の参加比率「2020年30%」を掲げています。今回の教訓から目標を前倒しし、急ぎ30%を達成し、さらに前進させるために、抜本的な対策をとることを求めます。

新日本婦人の会 会長 笠井貴美代