主張と見解

【談話】シリア、北朝鮮問題―軍事ではなく国際的外交努力こそ

新日本婦人の会 事務局長 高杉しゅん

内戦が悪化するシリア北部で化学兵器による攻撃で多くの犠牲者が出たと報じられるなか、トランプ米政権が6日、シリアへの空爆を強行したことに強く抗議します。

 化学兵器の使用はだれであれ、人道と国際法に違反する行為であり、ぜったいに許されません。しかし、使用の事実など国際的な調査も国連安保理決議もないまま、「米国の死活的利益」と称して、一方的に武力攻撃することは国際法違反の暴挙です。国連事務総長の声明をはじめ、国際社会はいっせいに非難の声をあげています。

 ところが、安倍首相はいち早くトランプ政権の「決意、行動を支持」すると表明。その後、菅官房長官は〝空爆の法的根拠を米政府に聴取中〟などと答えるありさまです。北朝鮮の核・ミサイル問題に対しても、米政府が軍事を含むあらゆる「対抗措置」をとると表明し、原子力空母カールビンソンを朝鮮半島近海に向かわせたことも、安倍政権は手放しで歓迎。自民党内では日本が「敵地攻撃能力」をもつべきとの声も強まっています。唯一の被爆国であり、武力による威嚇と武力行使を禁じ、戦争放棄をうたう憲法九条をもつ国の政府としてあるまじき態度です。朝鮮半島や日本など東アジアに計り知れない犠牲、惨害をもたらす先制攻撃など軍事の選択肢を絶対にとらせてはなりません。

 北朝鮮に核・ミサイル開発の放棄を迫るためにも、また国際紛争やテロをなくすうえでも、国連で始まった核兵器禁止条約をつくる歴史的な動きをすすめることが急がれます。いまこそ、日本政府はアメリカいいなりではなく、国際社会とともに外交努力による問題解決へ踏み出し、ふさわしい役割を果たすよう強く要求します。