主張と見解

「エネルギー・環境に関する選択肢」に対する意見

<意見の概要>

原発を再稼働せず、原発依存をただちに0%にする「ゼロシナリオ」を求めます。

<国民議論の仕方についての意見>

選択肢が3案しかないことにも、中間の「15%」を選択させたい意図を感じます。政府自身も国民の批判を前に 28 日以降、3案以外の発言枠を認めざるをえなくなっています。 国民的な議論をすると言いながら、自由で十分な議論を保障せず、8月に結論を出すという政府の拙速な姿勢は納得できません。多くの国民からも批判が相次いでいます。

<意見の理由>

(1)まず、目標の時期は「2030 年」でなく、「ただちにゼロ」を目標に、すべての原発を廃炉にする工程をつくるべきです。示された選択肢で0%を選んでも、あと 18 年間原発を使うことになります。政府がただちに原発ゼロにする決断をすることで、省エネ、節電、再生可能エネルギーへ の転換を本格的にすすめることができます。地球温暖化対策と原発ゼロを両立させる政策の実現を 求めます。

(2)このシナリオには、原子力を基幹電源とした経過について「燃料となるウランは特定の国・ 地域に頼ることなく安く買うことができ」る、また「使用済核燃料」を再処理する核燃料サイクル 政策により「準国産電源としての原子力発電の優位性がさらに高まる」とあります。しかし、日本 に原発が導入され、濃縮ウランを買い続けるしくみがつくられたのは、アメリカの軍事戦略によるものです。

また、核燃料サイクルは実質的に破たんしており、世界中の国々が相次いで撤退しています。「安 い」と宣伝されてきた原発のコストは、原発立地の自治体に支払う交付金や放射性廃棄物の処理費 用、事故を起こした際の収束や賠償の費用などを含めると、むしろ他より高いことが明らかにされています。さらに、政府と電力会社による「電力不足」は、専門家から「需要は過大に、供給は過小に見積もっている」と指摘され、根拠がありません。

(3)福島第一原発事故はいまだ収束しておらず、事故の原因究明も、被災者の救済もすすんでいません。日本は世界有数の地震国であり、活断層も無数に存在し、南海トラフなどの巨大地震の発生もあいつぎ警告されています。地震列島の上に原発など、あまりに危険すぎます。

原発ゼロを決断し、「安全」に廃炉にしていくだけでも大変な国家事業です。すでにある核のゴミを、今後 100 万年以上にわたって管理し続けなければならないという、人類にとって不可能なことを作り出してしまっています。「15%」と「20〜25%」シナリオは、いずれも今後新たな原発の建設に向かう計画であり、絶対にありえません。

10〜20 万人にのぼる首相官邸前抗議行動や、さようなら原発 17 万人集会など、「原発再稼動反対、 原発はいらない」という多くの国民の願いを政府が真摯に受けとめ、どう決断するか、世界の国々 が注目しています。これから2020年にCO2の25%削減を視野に、徹底した省エネルギー政策、再生可能エネルギーの推進をつよめるべきです。