2020年8月17日 声明と談話

第179回中央委員会決定

 新日本婦人の会は8月1日、第179回中央委員会を開き、以下の決定と特別決議を採択しました。(8/20号に掲載しています)

 

コロナ危機を乗り越え、
憲法がいきる持続可能でジェンダー平等の社会へ、
創立60年めざし、行動する新婦人いま大きく

 

1、コロナ禍のもとでの激動の情勢と新婦人

(1)失政きわだつ安倍政権

 年明けから一気に広がった新型コロナウイルスの感染は、世界の感染確認者が1730万人を超え、収束の方向がいまだ見えません。日本では、PCR検査や医療体制の遅れ、補償なき自粛要請、一斉休校、アベノマスク、GoToキャンペーンの強行など、安倍政権の失政がきわだつなか、感染が再拡大し、感染確認者は3万7000人(7月31日時点)を超えました。さらに追い打ちをかけたのが、梅雨前線の長期停滞で甚大な被害をもたらしている豪雨災害です。消費税10%への増税、雇用の非正規化、保健所削減、医療・介護など社会保障、教育の切り捨て、食料自給率37%への低下、災害対策予算の削減など、これまで自民党政治がすすめてきた政策の破綻、ジェンダー平等の遅れ、メディアの歪みがあぶりだされています。
 こうしたなか、当事者の声と運動、野党が力を合わせて、一律10万円の特別給付金、雇用調整助成金や事業者への家賃支援の拡充などを補正予算に反映させ、黒川氏の定年延長をねらった検察庁法改定案廃案、イージス・アショア配備計画の撤回など、安倍政権を追いつめています。桜を見る会、自民党の河井議員夫妻の逮捕、利権がらみの給付金事業疑惑などの責任をとらず、改憲策動を維新の会とねらい、沖縄・辺野古の軟弱地盤での新基地建設の強行、違憲の「敵基地攻撃」力保有の大軍拡、福島での汚染水海洋放出などを推進する安倍自公政権に、怒りがわきあがっています。女性たちの声と行動が、性暴力厳罰化の刑法改正へと動かしています。
 地球温暖化や新たな感染症を招く環境や生態系の破壊をくい止めるため、利潤最優先の新自由主義と決別し、持続可能な開発目標(SDGs)と復興(グリーン・リカバリー)を実現する連帯した行動が求められています。
 こうしたもと、被爆75年の原水爆禁止2020年世界大会(オンライン)は平和で公正な世界、核兵器禁止条約発効への跳躍台にと期待が高まっています。
 来たる衆議院選挙は、安倍政権退陣、野党連合政権で新しい日本へとすすむチャンスです。

 

(2)声をあげ、行動する新婦人

 2019年「秋の行動」3署名は49万余を国会に提出しました。コロナ危機に直面し、会員やまわりの女性たちの「困った」や要求を自治体や国に繰り返し届け、47都道府県で531回の要請、339項目を実現、中央段階でも29回130項目を要請して大きな成果につなげています(6月17日時点)。長期休校や再開後の不安の声をSNSで集め、文科省交渉2回、各地での要請行動が国や自治体を動かしています。このように頼もしく、女性のエンパワーメント(力をつける)をすすめてきた新婦人が新たに注目され、入会につながっています。
 国民平和大行進も工夫し、スタンディングやおうち行進、たくさんのペナントを広島へ、また自治体首長との懇談やお寺・教会への鐘つきの申し入れなど草の根の行動を広げてきました。原水爆禁止世界大会広島デーで、全都道府県本部が思いを込めてつくった多彩なタペストリーを動画で紹介します。産直運動は、全国交流会議(2月)が力となり、輸入頼みの食への不安から新たな関心が高まり、チラシ配布や一品からでも始めるなど産直会員が増えています。「春の行動」でのクイズや世帯主あて給付金などでジェンダーのおしゃべり、フラワーデモの連帯行動が広がり、民法改正や女性差別撤廃条約の選択議定書批准など国への自治体意見書運動もすすんでいます。
 班会や小組が開けないなかでも「会えなくても、つながろう」と、手づくりマスクや絵手紙、電話などで声をかけ合い、支部や班からかつてなくニュースが発行されました。小組例会やカフェ、委員会の会議をオンラインで、スマホ小組で教え合うとりくみも生まれました。新婦人しんぶんがよく読まれて、運動の成果を入れたチラシで広く知らせる経験、配達も「小組で」から「地域で」と分担し直すなど努力されました。声をあげる新婦人をこの地域にと、各地で新しい班や支部が誕生しています。

 

(3)つながる努力、SNSやオンラインなど挑戦も

 コロナ危機収束に数年かかるとの専門家の指摘もあります。班会や小組例会、運動や仲間づくり、会議などあらゆる活動で対面でのおしゃべりやつながりを大事にしてきた新婦人にとって、これまでにない工夫や努力も必要となっています。
 可能なところはこれまでの活動を継続しながら、同時に、SNSの活用を思い切ってすすめましょう。得意な会員や知人を講師に、なんでも聞いて学び合える新婦人ならではの講座やスマホ小組にもとりくみ、オンラインでの交流や学習会にも挑戦して、仲間をひろげましょう。
 こうして、新婦人はどの班、どの支部も「ともに声をあげる」「仲間を増やす」「選挙で変える」の3つの活動にとりくみます。2022年秋の創立60年へ、日本国憲法とSDGsをよりどころに、軍事費削って命と暮らし第一、人びとが支え合う社会、学びと文化あふれる社会をめざし、行動する大きな新婦人をつくりましょう。

 

2、コロナ禍のもとでの活動方針―班から支部から、行動と仲間づくり

(1)ともに声をあげる

①「困った」で行動さらに
● 「困った」や要求を大事に、国や自治体に当事者と一緒に声を届け、「PCR検査を抜本的に増やせ」「情報公開を」の行動にもとりくみましょう。
● 「コロナ対策に税金を! 軍事費を削って暮らし、福祉、教育の充実を」と来年度予算要求の2020年「秋の行動」3署名を大きく積み上げましょう。
②各分野の運動、共同もしながら
○暮らし、雇用、福祉、「バリアなくす」
● 消費税率5%をすぐに実施させましょう。
● 医療や介護などエッセンシャルワーカー(必要不可欠な労働者)の待遇の抜本的改善、全国一律最低賃金制度の確立、雇用の正規化を求めましょう。公立・公的病院削減計画の白紙撤回、地域医療を拡充させましょう。保育士や学童支援員を増やし、詰め込み保育をやめさせ、子どもの安全を守りましょう。
● 公共交通の確保、補聴器への公的補助など、バリアをなくす全国的な運動にしましょう。
○少人数学級いまこそ実現へ
● 子どものケアと学び、感染対策のためにも、安心・安全の20人以下学級へとすすめましょう。保護者、地域、教職員が手をつなぎ、若い世代の「直接体験」にも位置付けて学校カフェを開いたり、教育委員会への要請など、協力してとりくみましょう。
○平和の2署名達成、軍事でなく平和こそ
● 秋の国連で最終提出となるヒバクシャ国際署名の200万目標(現在132万)達成に力をつくしましょう。「平和の波」行動(8月6日~9日)を多彩にとりくみ、原水爆禁止世界大会と核兵器なくそう女性のつどいを視聴し、成功させましょう。
● 安倍9条改憲を断念させるため、〝発議NO!署名〟をさらに推進し、目標をやりあげましょう。
● 辺野古への米軍新基地建設はただちに中止し、日米地位協定の抜本的見直しの地方議会意見書も次つぎあげていきましょう。
○プラごみ削減・気候危機対策、産直運動さらに
● 感染症対策と人権が守られる避難所の整備、気候非常事態宣言の制定、使い捨てプラごみの削減、マイボトル用の給水スポットや食品廃棄を減らすフードドライブ窓口の設置を求め、自治体へ懇談・要請をしましょう。プラごみ削減、気候危機対策を求める署名で国に迫るとともに、わが家のCO2やプラごみ削減へ行動しましょう。
● 新婦人と農民連の産直運動30年、共同目標(別掲)をかかげ、食料自給率向上と食の安全確保へ、産直運動の魅力をチラシで知らせ、参加者を増やしましょう。
③ジェンダー平等の新婦人、大いに学んで行動
● どの分野もジェンダー視点で行動し、クイズでおしゃべり、署名や自治体決議に引き続きとりくみます。新婦人学校「女性史とジェンダー編」をまわりの女性とともに学び、ジェンダーカフェや連続学習なども開いて、仲間を迎えましょう。
● 第5次男女共同参画基本計画のさらなる後退を許さず、声を反映させていきましょう。

 

(2)仲間を増やす

 いま、新婦人はどこでもベテラン世代の会員によって支えられています(2020年組織基本調査)。さらに互いに力を発揮しながら、「10歳年下を会員に」「若い世代の声を聞き、仲間に」など、班でも支部でも次世代へつなぐことを意識し、会をあげてとりくみましょう。
①班からみんなで
● つながって声をあげる新婦人をいまこそ大きくと、班で仲間づくりを相談し、小組でも訴えて、知り合い、元会員・読者などを出し合って、みんなで誘いましょう。紙面を広げて「ご一緒に」と入会からすすめるとともに、運動チラシで大きく知らせましょう。〝創立60年には会員〇人、しんぶん〇部の班に〟と目標をもってすすめましょう。
● こんな時だから班会を大切に、「密」を避け、少人数で、大きな会場で、また、小組も外で、オンラインでなど工夫しましょう。班ニュースの発行など、つながりを大切にしましょう。
● しんぶんタイムを班でも小組でも位置づけ、3部配達・集金も相談しましょう。
②委員会は励まし合って先頭に
● 活動の交流を大切にし、会議は広い会場で、集まりやすい単位で、オンラインでなど、工夫して開きましょう。毎月「19~25日全国連帯仲間づくり期間」にとりくみ、創立記念日の10月19日を飛躍の節としましょう。どの自治体にも声をあげる支部、班をつくりましょう。
● 創立60年の仲間づくり目標、第30回全国大会目標を改めて議論し、できるだけ早く決めて、2021年の新年を仲間づくりの前進で迎えましょう。オンラインを活用して、県本部対象の活動交流会(2カ月ごとに)や、次世代の委員対象の「つどう・つながる☆次世代交流会」を開催します。

 

(3)選挙で変える

①どの班もタイム・カフェを
● 「憲法・SDGs&選挙タイム・カフェ」で要求と政治や政党のおしゃべりをつよめ、オンラインでもとりくんでみましょう。
②政治を変えるワクワク総選挙
● 衆院小選挙区での野党統一候補の勝利へ会をあげてとりくみましょう。党派別選挙の比例でも「これからのエチケット」で大いにおしゃべりし、確かな選択につなげ、会員の政党支持、後援会活動の自由を保障します。

 

新婦人と農民連の産直運動 4つの共同目標

1.私たちは、安全でおいしい国産の農畜水産物を作って食べて、日本の食料自給率を向上させ、家族の健康を守り、食文化を次世代へ継承します。
2.私たちは、お互いの顔と暮らしが見える交流を活発にして、持続可能な地域社会と農業の担い手づくりをめざします。
3.私たちは、気候危機を乗り越え、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に大きな役割を果たす家族農業が大切にされる社会への転換を求め、食料主権の確立をめざします。
4.私たちは、お互いの組織の発展に貢献する産直運動をめざし、定期的な協議をおこないます。

 

【特別決議】新型コロナ感染激増の重大局面、大規模なPCR検査、国会を開き、徹底審議を求めます

 新型コロナウイルス感染確認者が日本全国で激増し、一刻の猶予もならない事態です。新日本婦人の会は、PCR検査の大規模な実施と陽性者の隔離・保護など感染を抑える抜本的な対策を緊急に求めます。憲法第53条にもとづき、野党が要求する臨時国会をただちに開き、徹底審議をすることを要求します。

現在、危惧されているのは、感染者とくに無症状の感染者が集まり、感染が持続的に集積する感染震源地(エピセンター)が、各地に存在し、広がっていることです。感染拡大を止めるには、エピセンターが疑われる地域を特定し、そこで働く人と住民すべてにPCR検査等を実施し、陽性者を隔離して保護・治療することが急がれます。防疫のためにも、医療、介護、保育、学校の職員などを定期検査し、さらに希望する人だれもが、いつでも無料で受けられる大規模なPCR検査体制へと抜本的に拡充することが必要です。

 現在の事態は、安倍政権が招いたもので、その重大な責任を逃れることはできません。「GoToトラベル」キャンペーンを、多くの不安や反対の声を押し切って前倒しで強行し、感染を全国に広げました。また、PCR検査抑制の方針をとりつづけ、日本の人口あたりのPCR検査実施数は世界で159位と、あまりに異常です。この事態にいたっても、安倍首相は1カ月以上も記者会見をせず、国会の閉会中審査にも出てこないなど、国政を率いる資格はなく、辞めるべきです。

 東京都世田谷区等の自治体や医師会などが、PCR検査を大規模に拡充する動きが生まれています。今こそ、国が率先して、10兆円の予備費を使い、また、「GoToトラベル」キャンペーン1兆3000億円や戦闘機購入費1兆1000億円などを、PCR検査や医療体制の拡充、大幅な赤字経営に陥っている医療機関への補填、徹底した休業補償へまわすべきです。

 新日本婦人の会はコロナ禍のなか、草の根から声をあげ社会を動かしています。危機的感染拡大をくい止め、命を守るために、全国から安倍政権に対して、大規模なPCR検査と医療体制の拡充を求める緊急のとりくみを巻き起こしていきましょう。

2020年8月1日
新日本婦人の会
第179回中央委員会

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