2025年5月13日 声明・談話・要請など

【抗議】沖縄戦の史実をゆがめる 自民党西田昌司参議院議員の暴言につよく抗議します

 

 新日本婦人の会は5月9日、沖縄戦の史実をゆがめる、自民党・西田昌司参議院議員の暴言に対し、自民党総裁である石破茂首相、西田氏本人に抗議文を送りました。

 

 

 

自由民主党総裁 石破 茂様
参議院議員   西田 昌司様

 

沖縄戦の史実をゆがめる
自民党西田昌司参議院議員の暴言につよく抗議します

 

2025年5月9日
新日本婦人の会会長 米山 淳子

 

 

 自民党の西田昌司参議院議員が憲法記念日の5月3日、沖縄県那覇市で改憲派が開いた憲法シンポジウムで、「ひめゆりの塔」の説明は「歴史の書き換え」などと発言したことについて、怒りをこめてつよく抗議します。

 

 西田氏は、ひめゆりの塔の説明について、「日本軍がどんどん入ってきて、ひめゆりの隊が死ぬことになった。そしてアメリカが入ってきて沖縄は解放された、そういう文脈で書いている。亡くなった方々は救われない。歴史を書き換えられると、こういうことになる」と述べました。事実をねじ曲げ、犠牲者や遺族をはじめ沖縄県民を傷つけ愚弄する暴言であり、絶対に許されません。

 

 さらに、「沖縄の場合は、地上戦の解釈も含めて、かなりめちゃくちゃな教育のされ方をしている」と述べていることも問題です。日本軍の作戦により県民の4人に1人と言われる多大な犠牲者を出し悲惨な経験から、沖縄では二度と惨禍を繰り返さないとの決意と「軍隊は住民を守らない」という教訓に立ち、戦後80年にわたって体験者の証言や歴史研究にもとづき平和教育を積み重ねてきたのです。沖縄戦の史実をゆがめ「歴史の書き換え」をしようとしているのは、西田氏の方です。

 

 今回の暴言に、沖縄はもとより西田氏の選挙区京都をはじめ全国で怒りと批判の声が上がり、「撤回しない」と強弁していた西田氏も9日、ひめゆりの塔に関する発言について「不適切だった」と謝罪し撤回に追い込まれました。しかし、「自分の言っていることは事実だという前提でいまも話している。問題は、事実(かどうか)ではなく、県民の感情を分かっていなかったことだ」と述べ、沖縄の教育についての発言は、謝罪も撤回もしないと表明しています。もはや、国会議員の資格はないと言わざるを得ません。また、西田氏が出席したシンポジウムには自民党県連も共催団体として名を連ね複数の県議が参加しており、自民党の責任は免れません。

 

 西田氏の暴言にあらためて抗議し、発言の全面的な撤回を求めます。

 

 

 

以下からPDFでダウンロードできます。

沖縄戦の史実をゆがめる 自民党西田昌司参議院議員の暴言につよく抗議します

 

 

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