2019年5月29日 声明・談話・要請など

【要請文】パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略(仮称)(案)への意見

新日本婦人の会は5月16日、【要請文】「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略(仮称)(案)」への意見を送付しました。


内閣官房副長官補室

環境省地球環境局総務課低炭素社会推進室

経済産業省産業技術環境局環境政策課環境経済室 御中

 

「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略(仮称)(案)」への意見


 2019年5月16日
新日本婦人の会

 

 産業革命前に比べて世界の平均気温が約1℃上昇したことで、気候変動による異常気象は、世界各地で大規模な干ばつや洪水などを引き起こし、日本でも台風が巨大化したり、発生時期の長期化、また極端な豪雨や、命に危険を及ぼすほどの高温を生じさせています。昨年秋に発表されたIPCCの「1.5度特別報告」では、現在のペースで推移すれば2030年にも世界の平均気温は1.5度上昇すると指摘されています。

 日本は世界有数の温室効果ガス排出国です。先進国でもあるわが国は温室効果ガス削減の野心的、具体的な目標を世界に示し、「脱炭素化社会」へと政策転換をはかる責任と義務があります。

 この新たな目標の実現には、省エネルギーと再生可能エネルギーの拡大を後押しし、CO2などの温室効果ガス大口排出源である企業への法律による削減義務化、また24時間型社会を見直して持続可能な社会に転換するなど、国の迅速で、強力なイニシアチブのもとで脱炭素化社会への転換をはかることが求められています。また2011年、東京電力福島第一原子力発電所の最悪レベル7の重大事故を起こし、世界の脱原発への転機をつくった国であり、特別の責任と役割をもっています。長期戦略を決定するにあたり、以下の意見を提出します。

 

 

1、「気温上昇1.5℃に抑制」するとの目標を明記し、そのために温室効果ガス排出を2030年までに50%削減(1990年比)し、2050年ころまでに実質的排出をゼロとする目標を明記すること

1、原子力発電を低炭素電源とすることをやめ、原発は直ちに中止し、再稼動、稼動可能期間延長、新設をおこなわず、「脱原発」を明記すること。海外へのプラント輸出もおこなわないこと

1、石炭火力発電所の新設を即刻中止し、既存のものも2030年までに全廃とし、海外へのプラント輸出をやめること。また石炭以外の石油および液化天然ガスなどについても2050年までには全廃を明記すること

1、省エネルギーを推進し、再生可能エネルギーの飛躍的普及をはかるために優先的に接続、給電する電力システムにし、2050年までに再生エネルギー100%供給の目標を明記すること

1、CCS(炭素回収・貯留)およびCCU(炭素利用)など未確立、不確実な技術を重視するのではなく、温暖化の根本である温室効果ガス大量排出を改めることを優先すること

1、持続可能な脱炭素社会の実現にむけ、気候変動、エネルギー政策について、情報を国民に広く公開、周知し、今回の意見募集のように短期間とせず、広く国民からの意見を求め、生かすこと


 

※データは以下よりダウンロード可能です。

パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略(仮称)(案)

 

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