2022年9月1日 声明・談話・要請など

【談話】NPT再検討会議 核兵器廃絶は世界の流れ、世論と運動をさらに

新日本婦人の会は、9月1日【談話】「NPT再検討会議 核兵器廃絶は世界の流れ、世論と運動をさらに」を発表しました。

 

 

【談話】NPT再検討会議 核兵器廃絶は世界の流れ、世論と運動をさらに

 

2022年9月1日

新日本婦人の会副会長・国際部長
平野恵美子

 

 

 ニューヨークの国連本部で8月1日から開かれていた第10回核不拡散条約(NPT)再検討会議は8月26日、閉幕しました。ウクライナへの侵略と核脅迫、ザポリージャ原発への攻撃・占拠への非難に対し、ロシアが自らの行為を正当化し文書採択に最後まで反対した責任は重大です。

 根本問題は、核保有5カ国全体が合意を妨害したことです。NPT第6条で負っている核軍縮の義務や、核兵器廃絶の「明確な約束」などこれまでの合意を真剣に実行せず、「核抑止力」論に固執し、文書案についても核兵器の非人道性や核兵器禁止条約への言及に繰り返し変更を迫り、先制不使用の文言を削除させました。核兵器使用の危険がかつてなく高まっているときに、廃絶に背を向ける態度は許せません。

 一方、今回の会議では、核兵器禁止条約に署名した86カ国と批准した66カ国が共同声明で「禁止条約はNPTを補完するもの」と述べ、「核兵器使用を前提とする核抑止力論は誤り」「禁止条約はかつてなく必要」と強調するなど、核保有国に行動を迫りました。被爆者や市民社会の声と運動とともに核保有国を追い詰め、採択されなかったものの、最終文書案には核兵器の非人道性への懸念や、核保有国の「明確な約束」の再確認、禁止条約の発効と締約国会議開催への言及が残りました。

 唯一の戦争被爆国日本の首相として初めて出席した岸田首相ですが、禁止条約にもNPT第6条にもふれませんでした。核兵器禁止条約が示している希望を力に、日本政府は条約参加を、核保有国は約束の実行をと、運動をさらにつよめていきましょう。

 

 

※データは以下よりダウンロード可能です。

【談話】NPT再検討会議 核兵器廃絶は世界の流れ、世論と運動をさらに

 

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